映画館・劇場で2回以上観たアニメ映画をリストアップした。
2010年代くくりをやめてみた。
2回
100日間生きたワニ
スパイダーマン:スパイダーバース
スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
この世界の(さらにいくつもの)片隅に
映画大好きポンポさん
新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH (TRUE)² / Air / まごころを、君に
ちえりとチェリー
『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』
『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』
映画 HUGっと!プリキュア・ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ
KING OF PRISM -Shiny Seven Stars- 劇場編集版 I プロローグ×ユキノジョウ×タイガ
LEGO ムービー
映画 プリキュアオールスターズNewStage3 永遠のともだち
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語
映画 プリキュアオールスターズDX3 未来にとどけ! 世界をつなぐ☆虹色の花
アイの歌声を聴かせて
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「話数単位で選ぶ、2025年TVアニメ10選」。
といったところで2025年の「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」。
今年は「アニメ映画の当たり年だなあ。」とか思いながら書いた。TVアニメを観るのが大変だった、エンジンかかるまですごい時間かかった。それと今回は個人的なチョイスが多くて「数年経つと忘れてしまうかもしれない、キラリと光る話数」はあまり選べてないと思う。
1『アポカリプスホテル』11話 「穴は掘っても空けるなシフト!」
2『真・侍伝 YAIBA』6話 「いきなりバットガイノ巻」
3『瑠璃の宝石』9話 「190万トンのタイムカプセル」
4『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』11話 「アルファ殺したち」
5『銀河特急 ミルキー☆サブウェイ』8話 「海老天の尻尾」
6『薫る花は凛と咲く』8話「感情の正体 The Meaning of These Feelings」
7『その着せ替え人形は恋をする Season 2』17話「8億」
8『誰ソ彼ホテル』10話「隠し部屋」
9『サザエさん』8927話 「マスオの大事な日」
10『BanG Dream! Ave Mujica』12話 「Fluctuat nec mergitur.」
1『アポカリプスホテル』11話 「穴は掘っても空けるなシフト!」
脚本:村越繁 絵コンテ:廖程芝 演出:廖程芝 春藤佳奈 城戸康平 西願宏子 谷本頼洋
作画監督:村田駿 井上廉太 新村杏子 西願宏子 長沼智也 王國年 KAGO 岡崎滉 滝吾郎 矢永沙織 前川葵 塚本あかね 李信英 槙田路子 雷 総作画監督:野田康行
人類が死に絶えた地球に残されたアンドロイドたちがホテルを営業する物語。
それまでの話数は宇宙人が訪れるしホテルの従業員たちも賑やかで「寂」な感じは随所にあるにとどまっていた。休暇をもらったヤチヨは探し物をするために誰もいない街を歩くことになる。
このエピソードでは淡々と緩やかに人類はいない世界を描いていて、それまでの賑やかすぎるくらい賑やかな、なんだよこのお祭り回はという騒がしさたちとの落差があり心に残った。他には突き抜けて振り切った最終話も良かった*1。
2『真・侍伝 YAIBA』6話 「いきなりバットガイノ巻」
脚本:河口友美 絵コンテ:德野雄士 演出:德野雄士 作画監督:前並武志
青山剛昌の冒険バトルマンガの再アニメ化(初代は93年)。
前並武志一人作画回。
ヤイバ6話、僕と前並さんと高橋さんの3人でずーっとコツコツ作っていたのでこうやって日の目を見たのが嬉しいです。
— 德野雄士 (@tokuno_yuji) 2025年5月10日
ほんとに現場に3人しか居ない話数だった…楽しかったなーーーー!!!!!! https://t.co/5Mx9LkrLY7
アニメって人が少しずつ少しずつ作ってるんだなあということを改めてしみじみと感じた。
世の中には、とにかくハイクォリティだったり個性的な話数はいくつもあるだろうし、一人原画回も沢山ある。
でも、この一本は90年代の青山剛昌や少年サンデーの雰囲気や、あの頃のアニメの感じがすごく生きている。それがごく少数の、2025年のスタッフで作られていること、そして今年放映されたことが記憶に残った。うまく伝わるかわからないけど、子供の頃に学校から帰ってアニメを見てたような、当時の気持ちがよみがえったのは、このアニメが全てにおいて一貫してたからなんだろうと思う。
最も理想的な鑑賞は「今日は普通だったな。普通に面白かったけど昔のマンガだから、時代を感じる展開や会話もあったな」と色々考えたり呟いたりしながらスタッフロールを見ることではないか。
原画:前並武志#YAIBA pic.twitter.com/SCJskG4Zhx
— an_shida🌐 (@an_shida) 2025年5月10日
このように。
3『瑠璃の宝石』9話 「190万トンのタイムカプセル」
脚本:谷内直人 絵コンテ:みとん 演出:みとん 作画監督:渡辺暁子 柳本鈴菜 車昊大橋知華 みとん 飛鴻動畫(RAI、Yaya)
鉱物採集の魅力に引き寄せられていく高校生の物語。
瑠璃の宝石9話楽しんでいただけましたでしょうか?
— みとん (@mitten29292) 2025年8月31日
各部署の沢山の方々が僕のわがままのために頑張ってくださったおかげで胸張って出せる話数になりました。ありがとうございました!
オパールを採集する話。みとんコンテ演出回。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2025年12月30日
— an_shida🌐 (@an_shida) 2025年12月30日
どのカットどのシーンも煌めくように入念で結実したものがあった。
映像のテンポ感など、自分の目線を調整して改めたこともあったが、それでもひときわの熱量の高さで。
正直言うとどの話数も選びたかった。
4『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』11話 「アルファ殺したち」
脚本:榎戸洋司 絵コンテ:上村泰 鶴巻和哉 演出:伊藤慎之助
キャラクター作画監督:伊藤瑞希 中尾高之 メカニック作画監督:小松英司鈴木勘太森寛之
「機動戦士ガンダム」のIF世界を、エヴァンゲリオンのスタジオカラーが作る。
中高年を中心に非常に話題になった本作*2。映画館で先行編集版の「Beginning」を見て笑い転げて2回目にようやく「こいつ、ストーリーがあるぞ!?」と気づいた。
結局鶴巻榎戸で考えるとブレはなく、自分もかなり初期から「マチュの話だ」と分かってはいたのだけど、意見具申した弊社社長(固有名詞)的なシーンが随所に投入されたので翻弄されにされされて、3ヶ月ゆかいだった。
鶴巻榎戸的な物語とそれら「悪ふざけに近い贅沢な『遊び』」の相克が続くと思っていたところに、ラスト前のこの話数TMネットワークが流れてようやく「いやこれ鶴巻さんもお祭りをやりたいんだ!」と気づいて色々と腑に落ちた。だから、この話数が特段優れているというよりは、その本気で今までガイナックスがやってきた悪ふざけと紙一重の表現を鶴巻さんがやりたがってるんだと実感できて、印象に残ったのでちょっと個人的な選出になる。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2025年12月30日
追記 本筋の物語、省略をかなり大胆にしているけど、私には「成立」してると確信できる。だけども年齢を問わず「説明不足」「分からない」という反応があり、それはそうだなとは思う。その一方で若い人でも「充分わかった」「不足とは思わなかった」と言う人が複数いて、ちょっとフリクリの頃を思い出した。要はきちっと説明が作中でなされた作品は面白い、だけども断片的であっても「繋がれば」人はそれを面白いとか十分とか感じることができる。そういう、説明の余地が多分に残った物語の存在に触れているか、認めるかの話ではないかと思いました。
5『銀河特急 ミルキー☆サブウェイ』8話 「海老天の尻尾」
監督・脚本・制作:亀山陽平 制作進行:SOU367 背景モデリングアシスタント:侑樹です。ライティング・コンポジット・動画編集アシスタント:働く場所を間違えた人 プロップモデリングアシスタント:神そんにゃ
— an_shida🌐 (@an_shida) 2025年12月30日
宇宙を走る列車の清掃をする少年少女たちがトラブルに巻き込まれ帰還を目指す話。
このシリーズの前身的なPV『ミルキーハイウェイ』を観たのはパイロットフィルムフェスティバルというイベントでその時から楽しさが溢れていた。
Twitterでも話題になり大人気で劇場版も決定されたけど、テンポ感と情報の開示の仕方が上手くて若い監督さんかっこいいなあと思い選択。7話の「音ハメ」(好きではない言葉だ)が話題になっていたけど、そこにとどまるレベルではない編集の気持ちよさがあるクリエイターだ。
この話数はSF的な設定とキャラクターの関係を短い時間で描いていた、その見事さが記憶に残り選出。マキナのフィルターが詰まって煙が出て女性陣と男性陣に分かれて会話が進む。マキナがふつうのアンドロイドではないことが語られつつ、フィルターまわりはどうも非常にデリケートなもので、恥ずかしがったり訊くのをためらったりするらしいことがわかるし、しっかりしていると思われていたマキナがその辺りは雑で、チハルが逆に面倒を見ているような雰囲気。
また、カナタがそのへんには疎くて、他のキャラよりも「こどもっぽい」ことを短い時間で見せている。同時にアカネにとってカナタが「海老天の尻尾」であってふたりの恋愛とも親分子分ともちょっと違う関係だということも説明される。これらがさりげなくさりげなく短い時間で示されている。
よく、本当によくできた作品!
6『薫る花は凛と咲く』8話「感情の正体 The Meaning of These Feelings」
脚本:加藤穂乃伽 絵コンテ:都築遥 演出:都築遥 作画監督:小泉初栄 河合拓也
マガジンポケット連載の青春恋愛マンガのアニメ化。本ブログ強推しの黒木美幸監督作品。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2025年12月30日
物語序盤の諸問題が一段落して、垣根があった二つの高校「千鳥」「桔梗」の生徒同士が親交を深めていく。その中で主人公のひとり凛太郎が薫子への気持ちに気づくさまをやわらかく描いていた。
7『その着せ替え人形は恋をする Season 2』17話「8億」
脚本:冨田頼子 絵コンテ:若林信 演出:小室裕一郎 作画監督:山崎淳 有間涼太 h.s 八重樫洋平 総作画監督:石田一将 山崎淳 八重樫洋平
ヤングガンガン連載の人気マンガアニメ化の2期。
ヒロイン海夢が新菜にお弁当を作ったり、新しいコスプレに挑戦する話。
若林信コンテ回。恋をするテンションの高さと映像表現の自在さが相まって、ただ素晴らしい。
マンガ原作のコマを利用するところがあるけど、単に奇手として使うのではなく、アニメーションの良さ、旨味に収束されていくところなど溜息が出る。
8『誰ソ彼ホテル』10話「隠し部屋」
脚本:笹野恵 絵コンテ:きみやしげる 演出:きみやしげる 作画監督:手島典子 梶浦紳一郎 反町司 総作画監督:針場裕子 原田峰文 薮田裕希 上原史也
人気ゲームのアニメ化。塚原音子は死者の訪れる不思議なホテルに迷い込む。
プレイして楽しんでいた作品のアニメ化。決して最上のクオリティではないと思うけど、作品を大事にしてくれている感じが随所にあって、違和感を覚えることが全くなかった。この10話はヴィラン大外聖生と対峙する決意の回で、特殊ED含めて作り手の意欲を感じられた。多分普通に見ると普通のアニメだろうけど、自分には良い時間だった。間違いなく。
9『サザエさん』8927話 「マスオの大事な日」
脚本:いながわ亜美 演出:神原雄二 作画監督:小田祐莉
「国民的」とされるサザエさんの世代交代が微妙に進んでいる。若手脚本家の諸橋隼人さんが参加して数年、今年はさらに「いながわ亜美」さんが参加。初参加の話数でアナゴさんを演じる若本規夫独特の節回しを引き出していた。
新脚本家いながわ亜美さん、若本節を引き出すファインプレーを披露。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2025年10月5日
芝居がかった言い回しなので、若本節は出やすい。流石だ。#サザエさん #sazaesan pic.twitter.com/6zkkuqPMfW
10『BanG Dream! Ave Mujica』12話 「Fluctuat nec mergitur.」
脚本:綾奈ゆにこ 絵コンテ:岡こずえ 演出:岡こずえ 作画監督:大森大地 CGディレクター:大森大地
バンドリシリーズのひとつ。結成して即メジャーになったAveMujicaとメンバーの物語。また前作のバンドMyGoとも絡み合う。
「至極まっとうな、ふつうの回」であることが印象に残った。
どういうことかというと。
『BanG Dream! Ave Mujica』は、ストーリーが予想外の方向に流れていって賛否両論があった。ようやくここで問題が一応の解決をして収まる話数だがそこが「綺麗すぎる」ことが引っかかった。
インタビューから見える感じだと一度できあがった話を「スクラップ&ビルド」で作り直したという。二つの物語があったということになる(共通する部分もあるだろうし、完全に分離した話とはいえないかもしれない)。
各話脚本に殆ど参加していないシリーズ構成の方(新しい物語のほうに否定的なコメントを出していた)がこの話数担当だが、思い切り圧縮して独断で言い切ってしまうと、つまりこれは「元のお話のまま」なのではないか。作中で濃厚に描かれた血筋や人物の内面の描写、突飛な展開とは違うストーリーが元々あってこの話数はほぼそのままなのではないか。
文量の関係でここで語り尽くすことは難しいけど、ひとつの傍証としめ祥子の父がゴミ出しを近所の主婦に咎められているカットがある。
シリーズであれだけ長く「血の話」をしていたら、父のことをわずかでも語っておかないと、なかなか収まりが悪いんじゃないか。結果として無為だとしても。だから、私は元々それほど「血の話」は大きくなくて祥子と初華のふたりの問題が主眼だったように思っている。
いずれにしても言いたいのは、この話数がそれまでとテイストもアプローチも性格が違うと感じられるところだ。
例えばマルチシナリオで分岐しても、終章は共通しているような印象。そう考えると色々と腑に落ちるところはあるものの、本筋のルートの物語を知らないまま、収まりよく収まってしまった感もあり何とも言えない余韻が残る。
インタビューだと「意外な展開」になることを重視していたそうなので、私の捉え方だと、「最後に居場所=バンドを見つけるMyGo」と「何か(血筋や、生まれながらの才能)に縛られているメンバーが、物語冒頭から結成されているバンドにも縛られて、そこから逃れられないAveMujica」が綺麗に対照になっていたのだと思う。
良くも悪くも「整ってはいない」話数や物語が賛否や魅力を生み出していたシリーズから、(比較的)「普通」の回を選ぶこと。
突出した話数を選ぶこの催しで「突出していない」話数を選ぶことに意味があるのもなかなかレアなことだと思う。
言いたいことは、この話数は凄く力を込めていいものを作ろうとするだけでは多分作れない。さりとて、意表を突くことだけを狙っても作れない。ワンクールアニメを瞬間瞬間で必死に生きたその果てにできた凸凹、今回何故か「普通の話」のほうが特異に見える、それが面白かった。
その他のアニメについて
観て楽しんだ作品として『俺だけレベルアップな件 Season 2 -Arise from the Shadow-』(やや過言だけど世界の共通語的作品)、『カラオケ行こ!』(和山やま作品!)、『キミとアイドルプリキュア!』(珍しく「均質化」されてないごった煮的なプリキュア)、『クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。』(肩の力を抜いて楽しめた)、『最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか』、『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』(楽しい。これも海外人気)、『Turkey!』(二投目があるボウリングアニメ。競技の組み込み方が微妙な絶妙さ)、『前橋ウィッチーズ』(間違いなく現代的な作品だけど、演出と長台詞、画つくりが噛み合っているのかな?という疑問は結構あった。)、『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』などがあった。

*1:ちなみに賛否両論の10話、単体として面白いは面白いけども「お客様をお迎えしてもてなす」というホテルの方針と「死体の隠蔽」がバッティングしていて、これが続編とか完全番外編なら良いものの、オリジナル1クールアニメの一編として考えるとミスマッチに思う。
*2:非常にTwitterやYoutube考察では話題になってたけど私の観測では海外勢、国内10代20代勢の食いつきはそこまででもなかった
*3:この時期にひっそりと明記しておきたいのが『メダリスト』で、褒めている人は多いが上手くいっていないと思う。私のなかではかなり『チェンソーマン』寄りで、破綻なく一定の水準をクリアしているがマンガからアニメーションへの変換がうまくいってないと感じていて、要は作品の魅力が十全に伝わっていないと考えている。。もちろん観る人が満足していればそれ以上のことはないけども100円玉を溶かして5円玉を錬成しているような気分。
「話数単位で選ぶ、2024年TVアニメ10選」。
といったところで2024年の「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」。
今年は「アニメ映画の当たり年だなあ」と思いながら書いた。
1『ダンダダン』7話 「優しい世界へ」
2『ダンジョン飯』5話 「おやつ ソルベ」
3『サザエさん』8781話 「探せ!かくれんぼ」
4『響け!ユーフォニアム3』10話「つたえるアルペジオ」
5『わんだふるぷりきゅあ』21話 「まゆとユキのスクールライフ」
6『義妹生活』9話 「義妹 と 日記」
7『ガールズバンドクライ』8話 「もしも君が泣くならば」
8『負けヒロインが多すぎる!』4話 「負けヒロインを覗く時 負けヒロインもまたあなたを覗いているのだ」
9『ぷにるはかわいいスライム』7話 「Sweet Bitter Summer」
10『ONE PIECE FAN LETTER』
1『ダンダダン』7話 「優しい世界へ」
脚本:瀬古浩司 絵コンテ:榎本柊斗 演出:松永浩太郎 作画監督:榎本柊斗
圧巻の7話。山代風我が監督したらどんなものになるのか薄まらないか?と思っていたら、どの話数も強くて驚いているがさらに表現が突き出ている7話を選択。
原作の秀麗な読み込み(秀麗と言いたくなる)とアクションに人気があるように感じているが、本話数はバレエが繋ぐ母娘とメインキャラの関係を素晴らしく描いていて強く記憶に残る。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年12月24日
自分はいわゆる「作画回」はあまり好きではなく、作品として調和して作品の持つ味と共鳴しているほうが繰り返し観たいと思うのだけど、その辺がしっかり結合した作品がふつうに出てくる時代になってきたなと感じる。それでも作画ファンの声に従って作画アニメを観てきたことが糧になっているなと感じる。自分の軸が増えているのと、トップクリエイターや尊敬する人と「ほぼ同じ感想」が出ることが年々増えていて、見る目が養われているなと少し安心するところがある。意識せずに感想が重なるので特にそう。
2『ダンジョン飯』5話 「おやつ ソルベ」
脚本:樋口七海 絵コンテ:池田愛彩 演出:池田愛彩 作画監督:田村瑛美 清田千 萌 竹田直樹 モンスター作画監督:金子雄人
私は原作と九井諒子がとても好きで、トリガーらしい出来のいいこのアニメを、随所で首を捻りながら観た。人気が出たのは何よりも何よりで、段々と作品のテーマに寄り添う姿勢が強くなっていくようにも思えたので、右肩上がりを期待したい。
掛け値なしにテンポよく楽しい池田愛彩回を選んだ。一本単独で見て楽しめるのはこれだと思う。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年12月23日
カブルー一派の登場とファリンの性質の描写、なんと言っても宝虫の美しさ。必ずしも本作は「美味しそうな食べ物」が主題ではないと個人的には思っているけどもこのエピソードは元が宝石型だけあってまことに美しい。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年12月24日
池田愛彩は2020年「『富豪刑事』4話「空っぽのポケットほど、人生を冒険的にするものはない」」以来の選出。
3『サザエさん』8781話 「探せ!かくれんぼ」
脚本:中園勇也 絵コンテ:高田ひろし 演出:德野雄士 作画監督:小池達也
今年はメモリアルイヤー55周年ということで、特番もありもしやメインキャストも交代かと思っていたが今日現在そういうニュースはなかった。
ということで德野雄士回。なんで。
演出:德野雄士!!!!!
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年7月21日
そんなことある!!!!!?????????#sazaesan #サザエさん pic.twitter.com/UKOIf4bi3F
德野さんは近年『推しの子』『呪術廻戦』で、過去にはプリティーシリーズで活躍する俊英で、海外勢も「SAZAEトハナンダ」「TOKUNO-SAN is Back」などと反応があった。ご本人のTwitterを見ていると、なんかオファーが向こうからあったような雰囲気があったが、いつも担当話数前には告知をしてくださるのに今回だけは完全サプライズだったので実況界隈もドタバタしていた(あとで観返したらアニメディアの予定表には載っていた)。
スペシャルとはいえ、普段のサザエさんと特別違う感じではないんだけど、芸人さんたちの絵面が面白く、楽しい回になっていた。ゲストが学校に来てかくれんぼをする話で、ゆかいな絵面が多くて楽しい。サザエさんのゲスト回は案外打率が良くてこの回も穏やかながら芸人さんの味が出ててほのぼのしていた。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年12月23日
おおまかにサザエの一年を振り返るとそれほど変化はなかった気がする。
雪室城山のお二人は相変わらず健筆。雪室脚本は近年ホリカワみが減じており、カツオ中島花沢をメインに据えることが多く、城山先生はごくごく稀に物語の強めな話を書くもののやはり日常系的な枯淡の境地だ。
4『響け!ユーフォニアム3』10話 「つたえるアルペジオ」
脚本:花田十輝 絵コンテ:太田稔 演出:太田稔 北之原孝將 作画監督:岡村公平 総作画監督:池田和美
ついに完結したユーフォ。自分が楽器をやってたこともあって、首を捻ることも時折あったけど、今回は特に教師の立ち位置であったり、吹奏の閉鎖性というか、タコツボ的になってしまう危うさがあって、正直ここがうまく解消できてかつ京アニのナチュラルオタク性がうまいこと綺麗になっていればもっとずっと一般性を獲得したのにな、という気持ちではある。知名度は高くてもオタクの外、アニメファンの外に出ていってないように思うのでそこが残念に感じている。
それでも、後半は特に気合が入っていて、毎回スペシャル感凄かったが、画づくりが特に熱かったこの回を選出させて頂いた。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年12月24日
ただ、話としては「心の棚」にステイしておかないとなかなか読み進め辛いところは多分にあった。
ところで、覆面オーディションは生徒の心に負担をかけることもそうだし、そもそも同じ釜の飯を食べてる部員同士なら、音聞けば誰の音かまず分かるので(少なくとも金管の人なら分かる)、プロのオーディション(知らない人が他所から来る)と同じようにはできないよなの感。そもそも劇中でもペットの高坂は気づいていて明らかに吹き方を変えていて、こんな残酷なことをさせてはならない、大人の責任が問われるなと思ったが同じ京都アニメーションの『聲の形』でも大人たる校長は罰せられていないのでその反復なのかもしれない。
5『わんだふるぷりきゅあ』21話 「まゆとユキのスクールライフ」
脚本:井上美緒 絵コンテ:手塚江美 演出:手塚江美 作画監督:赤田信人 美馬健二 上田由希子
『おしりたんてい』で活躍していた手塚江美のプリキュア回。おしりたんていを思わせるファンキーさと楽しいアニメーションで話題を呼んでいた。シリーズの中でも広末悠奈回、篠原花奈回、野呂彩芳回、土田豊回などが他に印象に残った。
わんぷり自体が久しぶりにしっかりと駆動しているプリキュアシリーズだったがその中でも目を惹くものだった。
ユキが学校で難なく活躍する一方でまゆは旧友との気まずい思い出に今も悔いを残していることが簡潔に描かれている一方、こむぎがいろはたちを無理やり叩き起こす(あんまり起きてないが)あたりからスラップスティック展開になり、最終的にタイヤになったプリキュアが敵モンスターガルガルの心を掴む。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年12月23日
ここで手塚江美を選んでおかないとチャンスがないかもと思って選出。
6『義妹生活』9話 「義妹 と 日記」
脚本:広田光毅 絵コンテ:上野壮大 演出:上野壮大 小林美月 作画監督:張昀 太田衣美 澤田知世 日下岳史 宮川智恵子 Rad Plus スタジオCL 無錫月霊動画
ちょっとタイムラインがざわざわしていたので遅れて1話を観て驚いた。
静謐で抑制的な映像と物語を見事に実現していた。
アニメにありがちな「安易にいい話」に落ち着けない、突き放した姿勢を貫いていたのも好ましかった。淡々とした物語をただ地味にするでもなく、変にキラキラさせるわけでもなく、適切だったと思う。
話数としては少し振り返り回でもあるのだけど、美意識が散りばめられたエピソードを選出。
フィルム風に近い出来事を回想する表現はそれまでの話数にもあるものだが、さらに昔を追憶する際はまた画のルックを変えてくる。その細やかさと叙情が忘れ難い。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年12月23日
つくづく、素晴らしいシリーズだった。
7『ガールズバンドクライ』8話 「もしも君が泣くならば」
脚本:花田十輝 絵コンテ:酒井和男 演出:平山美穂 作画監督:山崎智加
人気、話題になった作品から。ただ、非常に捉え方が難しく、脚本とプロデューサー監督で発言が食い違っていて、私は脚本のことばがいちばん正鵠を射ているように思う。
ライブシーンが頂点のひとつであるのだろうけど、ここは「イラストルック」
の画の魅力、コメディの味が生きつつドラマの高まりこのエピソードを採用。数年経ってもこのテンポ感とリズムは色褪せないと思うので、その予測も含めて。
ライブのない回に劇、ドラマとして緊張感を持たせて、感情が載って、アニメっぽい誇張もあって、という一本。3DCGでドラマを描くこと自体珍しくなくなった2024年だけども、そのルックと、コミカルと言ってもいいようなトラックの荒々しさが、全く違和感なく2D手描きアニメのような自然さで、見返しても改めて驚かされる。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年12月24日
平山美穂回の選出も度々だが初回は2016年。平山演出の特徴は顔のいいやつが珍妙なポーズを取る、がそのひとつだと思うがそれは又別の話。

8『負けヒロインが多すぎる!』4話 「負けヒロインを覗く時 負けヒロインもまたあなたを覗いているのだ」
脚本: 横谷昌宏 コンテ:北村翔太郎 演出:飛田剛 作画監督:竹田茜 三浦琢光 総作画監督:川上哲也
大人気のシリーズから選出。シリーズ通して「均一」な印象があったのも驚いた。
最初のクライマックスで情感も豊かだった4話を選出。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年12月23日
9『ぷにるはかわいいスライム』7話 「Sweet Bitter Summer」
脚本: 鈴木智尋 コンテ:ちな 演出: ちな Vコンテ:土上いつき 総作画監督:田中彩
サプライズ的に『ぷにる』にちなさん登板。
ちびっ子マインドの中に潜むアニメーションの豊かさ、構図と感情表現の見事さ。
それと、やはり消し難く刻印される「一瞬の抒情」。
現代は情報量自体が激増していて天才があまりに多く、普通に余裕で埋もれるのでついつい麻痺した感覚になってしまうが
その中でも真に古典になる人のひとりが間違いなくちなさんです。これは私の人生を賭けて言える。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年12月23日
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年12月23日
ちなさん選出は2017年『ネト充のススメ』が初。人の評判を聞いたのではなく自分で良いと思ってひとりで追いかけたのは本当に充実した時間だった。
ちなさんはTOHOアニメーションの所属ということで積極的にトーク含め露出が多く嬉しい。
同じTOHOの松本理恵is何処。でも「元気」だったらしいからいいか!
一年半ぶりにR.M氏に会いましたが大変お元気そうでした🐈
— 林祐己 (@suzumevachi) 2023年12月15日
去年じゃんか松本…元気でいるか…街には慣れたか…友達できたか……
そういえば、今年田中裕太が東映アニメーションを退職した。
嫌だーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!
— 䂖谷牛乳 (@ishigyunyu) 2024年2月4日
俺も嫌だよ。単なるいちファンの俺だって嫌なんだよ。
演出の石谷です🙇♀️
— 䂖谷牛乳 (@ishigyunyu) 2024年2月4日
いつか田中さんのもとで働く機会が無いかな…と密かにずっと思っていたので…とてもショックです…
何卒お身体に気をつけて下さい!次の田中さんの作品を楽しみにしております…!!
大体プリキュアやってる田中さんと殆どワンピースの石谷さん、このふたりがどこかで交わればいいな、とずっと思っていた。
10『ONE PIECE FAN LETTER』
脚本:豊田百香 絵コンテ:石谷恵 森佳祐 演出:石谷恵 道端菜名実 作画監督:森佳祐 林祐己
監督:石谷恵
『ONEPIECE』の枠であるけども、スペシャルに近いこの話を選んでいいのか迷ったが、いいと信じて選出。
アニメーションの素晴らしさは今さら私が言う必要もないと思うけど、すごく良かったのはワンピースのファンがこれを全力で肯定していたこと。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2024年12月24日
『ルックバック』にしてもそうだけど、「一枚絵のように整った」アニメじゃなくてもOKと判断してもらえることが増えてきた1年だと思った。
一昔前だと、そういうものは拒否されるような、作り手もそれを避けるような風潮があった。今日はPV、MVで自由な絵柄のアニメーションが増えているから「慣れて」いるのだと思う。それともうひとつPVやMV、TikTokのような短尺のサービスだとその瞬間の良さで成立していれば良い。30分アニメのような長い時間の中で絵柄を整える作業とは別にオリジナル的な絵柄で最初は戸惑っても幾度も見るうちに馴染む。
昔と違ってPVやリアクションの実数が可視化されてきていることも一因ではあると思う。視聴体験自体が変容していると感じるが、自分は第一義にいいことだと思う。
自分はワンピースのそう熱心なファンではないけども、ファンと同じように丹念に誠実に作品を読み込んで、それで作った作品が評価されるのはとても嬉しいし、自分にとっての燃料にもなるので、ひとえにありがたい。
ところで、東映アニメーションの田中裕太がそういう人だった。
プリキュアが今どうにかこうにかひとつながりでいられるのは田中さんの貢献が間違いなく大きい。彼がいなければもっと散漫になっていたのは確定的に明らか。
これだけ自作を東映アニメーションで関わった作品に愛着を持っていた人が去るのをとても驚いた。*1。特に映画だけでなくシリーズで、各プリキュア作品を丹念にキャラに合ったかたちで立てながら、繋げて舗装してくれていたので、ショックは大きかった。
Thank you all for your many kind and warm messages!
— 䂖谷牛乳 (@ishigyunyu) 2024年2月4日
This time I realized that my heart is weaker than I thought. It seems I couldn't endure what I thought I could endure.
But I feel that your words are helping to heal the wounds I have received. Thank you so much!
でも、そういう魂を継いでいる人が東映アニメーションに残っているのは希望だ。
ありがとう。こちらも陰ながら石谷さんの仕事を見させてもらって、まだまだ頑張らねばと元気をもらっております。逆に言えば石谷さんたちのような若くて元気な後輩たちがいるから決断できたと言うことでもあります。東映をよろしくね…!
— タナカリオン (@tanakarion) 2024年2月4日
ありがとうタナカリオン、ありがとう石谷牛乳。

他には『オーイ!とんぼ』『恋は双子で割り切れない』『小市民シリーズ』『合コンに行ったら女がいなかった話』『変人のサラダボウル』『らんま1/2』『転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます』『チ。-地球の運動について-』を楽しく観た。
その他では『天穂のサクナヒメ』『終末トレインどこへいく?』『夜のクラゲは泳げない』『ひみつのアイプリ』『勇気爆発バーンブレイバーン』『ラブライブ!スーパースター!!』『ラーメン赤猫』『菜なれ花なれ』『先輩はおとこのこ』『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』『真夜中ぱんチ』『スナックバス江』『ダンジョンの中のひと』『魔法使いになれなかった女の子の話。』を観た。
「話数単位で選ぶ、2023年TVアニメ10選」。
といったところで2023年の「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」。
今年は「アニメのルック(見た目)は今後どうなるのか」「TVアニメを含めた映像作品、ドラマの文法が全く変わる時代が来るのかもしれない」と思いながら書いた。
1『葬送のフリーレン』15話 「厄介事の匂い」
2『サザエさん』8572話「中島くんの新婚旅行」
3『江戸前エルフ』12話 「これが私のご祭神」
4『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』10話 「ずっと迷子」
5『神無き世界のカミサマ活動』4話 「カケマクモカシコキ ミタマノオホミカミ ウツシヨヲシメシタマヒ ハジメモナクヲハリモナク テンノシチヨウクヨウニジュウハッシュクヲキヨメ チノサンジュウロクジンヲキヨメタマヘト アメツチノ ミタマノミコト キコシメセト カシコミカシコミマヲス」
6『ポーション頼みで生き延びます!』6話 「チートで軍隊潰しに行きます!」
7『好きな子がめがねを忘れた』1話 「好きな子がめがねを忘れた」
8『名探偵コナン』1089話「天才レストラン」
9『呪術廻戦』25話 「懐玉」
10『薬屋のひとりごと』4話「恫喝」
1『葬送のフリーレン』15話 「厄介事の匂い」
脚本: 鈴木智尋 コンテ:瀬口泉 演出: 浅香守生 礒川和正 瀬口泉 作画監督:瀬口泉 長坂慶太 総作画監督:長澤礼子
瀬口泉初コンテ演出回。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年12月27日
話題になったダンスシーンだけでなく、各人の感情を静かに表現する映像づくりが印象に残った。
2『サザエさん』8572話「中島くんの新婚旅行」
脚本:雪室俊一 コンテ:山崎茂 演出:山崎茂 作画監督:鈴木佐智子
サザエさんの雪室先生の書く物語は、近年色々なブームがあった。ホリカワ、古いものをテーマにする温故知新シリーズ、カツオと中島のバディもの、カツオと花沢のラブコメ(気味)な話。
本作はその「カツオと中島」「カツオと花沢」の集大成のような珍奇な話だ。
中島が新婚旅行の夢を見て(何?)
花嫁が花沢さんで(何?)
それにカツオが嫉妬する(何?)
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年12月27日
今年は雪室先生による花沢さん話が非常に多く、それと関係あるかは分からないが花沢さんの声優も交代となった。画も鈴木佐智子作監らしくスラっとした美しさがあってとりわけ印象に残った。
本日から花沢さんの声は渡辺久美子が担当。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年11月12日
代表作は『ケロロ軍曹』宇宙渡辺久美子。#サザエさん #sazaesan #渡辺久美子 pic.twitter.com/aFsFdbNL5H
花沢さんの山本圭子さん本日で終了。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年10月29日
お疲れ様でした。#sazaesan #サザエさん pic.twitter.com/kLIkK9taM6
3『江戸前エルフ』12話 「これが私のご祭神」
まず1話を観て驚く。ゲームに出てくるような立ち絵のCGがそのまま動いているかのような映像。しかもよく見るとゴリゴリ動かすのではなく、見せ方が巧みで、観ていて何度も「ああ、こう見せられると、自分は絵が生きているように感じるのだ」と驚いた。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年12月27日
自分も微妙に則っている10選のローカルガイドラインに「1話と最終話はあまり選ばない」というのがあるが、今年は色々考えていて結構選んでいて、本話数もその一つになる。
クライマックスをAパートで終えて、なんということのない日々の暮らしを描くBパートを入れた最終話が良く、選んだ。
4『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』10話 「ずっと迷子」
脚本:後藤みどり コンテ:梅津朋美 演出:梅津朋美 CGディレクター:大森大地 ライブCGディレクター:遠藤求 作画監督・作画演出:依田佑輔 総作画監督:茶之原拓也
3DCGでシリーズアニメ(TVアニメの代替用語。2023年はまだ広まっていないように見える)が作られることも珍しくなくなったが、本話数はドラマとしての高まり、音楽との融合が素晴らしく、2Dとか3Dという垣根を感じることなく没入できた。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年12月27日
人は何によって心が動かされるのか、ドット絵でも1枚の挿絵でも文章だけでも感動はできる。何が心を動かすのか。
セルルック3DCGのドラマの到達した頂点のひとつだったと思う。
5『神無き世界のカミサマ活動』4話 「カケマクモカシコキ ミタマノオホミカミ ウツシヨヲシメシタマヒ ハジメモナクヲハリモナク テンノシチヨウクヨウニジュウハッシュクヲキヨメ チノサンジュウロクジンヲキヨメタマヘト アメツチノ ミタマノミコト キコシメセト カシコミカシコミマヲス」
脚本: 江嵜大兄 コンテ:末田宜史 稲葉友紀 演出:基仁志 作画監督:川本由記子 迫江沙羅 森悦史 八木元喜 𠮷田肇 髙松さや
2023年は自分の目を疑うような映像がたくさんあった。
『カミカツ』は元々観ておらず、朝起きたらこの画像がTwitterに流れてきた。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年12月27日
最初は「実写の映像を取り込んで顔は手描きで貼り付けてるんだろう」と思ったが、これがアニメの1シーンだとは全く思わなかった。本編を観てこの画が当然のようにアニメの1シーンとして使われていて、遂に「日本のアニメもここまで来たか」と感じ入った。
「ここ」に来るとは夢にも思わなかった。
6『ポーション頼みで生き延びます!』6話 「チートで軍隊潰しに行きます!」
脚本:伊神貴世 コンテ:麦野アイス 洪貞敏 演出:粟井重紀 作画監督:山﨑輝彦 菅原美智代 上野沙弥佳 谷口繁則 Jumondou Seoul 総作画監督:菊永千里 菊池政芳 畠山元
誰かが言った。「今やアニメ化のオファーが来ていない作品は、ひとつもない」。
それが本当かどうかはさておき、本話数は主人公を慕う少年兵が自爆テロをする話数で、いくらでもマイルドなアレンジにできるはずだけど、そのままやり切った。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年12月27日
Twitterや海外の反応を見ても批判的な意見が多かったけど、思い返せば子供時代にちょっと以上に倫理観がまずい作品はいくつもあった。
本作はかわいい絵柄でコミカルにしていて、悪趣味な方向には振り切れていないと思うが今後増えていくのか、いや単になろう系のそういう作品がアニメ化されきってしまえばそれで終わりになるのか、ネット連載の悪趣味系マンガがアニメ化され始めるとまた変わるのか、私には何もわからない*1。
7『好きな子がめがねを忘れた』1話 「好きな子がめがねを忘れた」
脚本: 八薙玉造 コンテ:横峯克昌 演出: 作画監督:内田孝行 上條円己 坂元愛里 鈴木信吾 谷圭司 福永向日葵 室井大地
ネットでも激しく話題になった『好きめが』1話を選出。
とにかく変なことをやっている。「普通に見づらい」「違和感が強い」という感想もあるし、画の作り方、映像の作り方としておかしいというプロからの指摘もあった。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年12月27日
ただ、本作ではないが3Dでレイアウトを作っている作品の画の作り方が拙いという話もよく聞くのだが、観ているファンがそれをどこまで認識して、どのラインから拒否しはじめるのか私は分からないでいる。
本作のように決めのカットは美麗で、引きのカットや風景のカットは「変な映像」になっていても、若いファンは映像のルールを知らないから「良いもの」として認識する可能性があるのでは、そしてそれがOKになる、つまり労力をかけて整った映像になっているものよりも評価されると、映像の文法、映画の文法が変わってくる可能性もある。
これはウェブトゥーンの隆盛(かどうか本当の所私はわかっていない。ポジショントークでは?と思う時もある。マンガが縦読み横読み、あるいは読まれなくなるのか私は知らない。わからない)とも重なる話で、Vtuberのように3Dモデルが動いていればそれでOKとする、AI作成のプロから見たら歪な映像がOKと言われる時代が来るかもしれない。その時何が求められ、何が古典として残るのか全くわからない。
ので、選出した。
私は、残る映像、古典になる映像というものはある程度洗練されていて、時間の経過や複数回の鑑賞に堪えうるものという認識を持っていたが、その前提が大きく崩れるかもしれないと今年思うことがあった。
8『名探偵コナン』1089話「天才レストラン」
脚本:浦沢義雄 コンテ:加瀬充子 演出:吉村あきら 作画監督:津吹明日香 牛ノ濱由惟 長野まりえ
毎回浦沢義雄脚本回はネットでも話題になる「カオス回」。
ここ数年、注目される回ということもあり、スタッフも力を入れていることが伺える。「脚本の奇想天外さに負けない強い映像をぶつけてくる」というスタイルが恒例で、今回は鈴木清順を連想するような、謎めいた非現実的な映像になっていることに強い印象を受けた。
10選用ツイート2023 pic.twitter.com/GszasLhsON
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年12月27日
「奇妙な味」のする短編のようにもなっていて映像作品として素晴らしい一本ではあるけども、そもそもコナンの好感度が下がっているようにも感じられてこれでいいのかどうか、それもちょっと不思議。来年はどうなるだろうか。
9『呪術廻戦』25話 「懐玉」
脚本:瀬古浩司 コンテ: 御所園翔太 演出: 御所園翔太 作画監督:奥田哲平 矢島陽介 中山智代 三谷高史 総作画監督:小磯沙矢香
『呪術廻戦』2期は待望の御所園監督シリーズとなったが、毎回物凄いアニメーションで間違いなく歴史に残るシリーズになったと思う。今後クリエイターが色々な方向に進んでいく中でそれぞれ必ず振り返られるような作品。『ヤマノススメ』よりもその色合いはもっと強いかもしれない。
選出は2期の1話。表現として振り切れた話数は他にあるが、映像としての完成度、原作からの補完の良さで選んだ。
本当は一つひとつの話数に間違いなく将来何か新しいジャンル、スタイルの太い根っこになり得るものがあるのだけど、それを1話選ぶことにより他の話数を選べなくなることが奇妙に思えた。なので、いくらかは想像の枠の中にあって、整った、従来の映像の文法を踏襲している1話を選んだ。
上に見たように、手描きアニメに留まらず来年も様々なスタイルの映像が出てくると思うが、映像の歴史が積み上げてきた「見やすさ」、人への伝わりやすさを備えたもの、「洗練された」映像こそが、やはり古典になるかどうかの「軸」だと思う。少なくとも2023年末の時点では。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年12月27日
ところで『呪術廻戦』2期の40話 「霹靂」41話「霹靂-弐-」で「映像は凄いが演出がない」「映像は凄いが心に残らない」などという感想をいくつか目にした。
私も以前そういう風に思っていたのであまり作画MAD的なアニメーションに興奮することはなかった。
だけど、そうではなくもしかすると映像の枠組自体が大きく変わる瞬間にいるのかもしれない。映画やマンガ、テレビドラマがベースでなく、ゲームやPV、ショートムービーの映像が身体の基礎になっている世代がそういう変化を起こすかもしれない。いや、起こさないかもしれない。私には何も分からない。分からないので9と10を選んだ。
10『薬屋のひとりごと』4話「恫喝」
脚本: 柿原優子 コンテ:ちな 演出: ちな 作画監督:もああん 総作画監督:中谷友紀子
『呪術廻戦』で書きたいことを書いてしまったが、この話数は「炎上」的な話数でもあった。
私の意見は当時ツイートして少し参照されたようだ。
『薬屋のひとりごと』4話、皇帝に呼び出された猫猫は拱手して顔を伏せていると、急な命令を下される。
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年11月26日
それはある后の体調が悪いので治せという。
猫猫はここに他の后がいるにも関わらずそんなことを言う皇帝、そして澄ました顔の后たちを見て「高貴な人々の心情はわからない」と思うシーン。 pic.twitter.com/31GrOymCfx
その直後のカットは猫猫の頭で皇帝を隠し、スライドさせてようやく皇帝の顔を観客にも見せる。 pic.twitter.com/V0DPEjMDyv
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年11月26日
猫猫と皇帝たちとの距離感を見せる演出。なのでロングショットが顔が見えないというのは、意図的な省略ではないかなと思うところです。 pic.twitter.com/eYdHUNpKX1
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年11月26日
言い直すと「作画の簡略化は観客の要望、テクノロジーの発達によって消えていくかもしれないが、どんな映像、ルックを良しとするかわからないし、短期的に人気を得てもすぐ飽きて廃れたりと揺り戻しや試行錯誤があるだろう。そして、本件はここで議論されたような『様式として許された簡略化』には当たらない。演出の意図として偉い人の目線を見えないようにしているので、仮に描きこまれるとしても最後の最後」となる。
何よりこの話数は美しい。原作のコミカライズから持ってきた、猫猫が何度も部屋の外に放り出されるコミカルなシークエンス。日々の積み重ねの中で一進一退する治療、少しずつ増える猫猫の賛同者、「問題→解決」の一直線ではない流れが、医療の道、生きることであることが丹念に描かれる。
『薬屋のひとりごと』4話、后の不調の原因は中盤であっさり猫猫が解明してしまい、残りは后の体調を戻すための歩みが描かれる。猫猫の窓を開ける所作日常の行動を通して、少しずつ賛同者が増え、健康を取り戻す様子が丹念に丹念に描かれる。 pic.twitter.com/wD8dNW7Zev
— an_shida🌐 (@an_shida) 2023年11月27日
日常は、毎日は同じようでいて、同じではない。窓を開けて日差しを受け、夜になれば窓を閉める。一見なんということのない所作から感興を得ることができる、しかもそれをアニメーションで表現できる。アニメになって絵として描かれることで、改めて普段気にも止めない動作や自然の揺らぎに意識が向く。
ずっとこういうものこそが人の心に残り、古典となり得ると思ってきた。
そうならないかも、というのが今の心境だ。
今年はまだ従来の映像表現が存続するだろうという気分でいるけども、ある時若い波が押し寄せて、古いファンの声が消え去り、今までの作品はどれもこれもひどく古臭いものとされる日が来るかもしれない。
今年ではなかったが来年かもしれない。
まだ元気で暮らせそうだから来年もそんな風に考えて映像を観ていきたい。

邦キチー1グランプリ 「耳をすませば」(2020年)
私は服部先生の描いた「月島雫の土下座(&引き剝がし)」と「西老人の「耳をすませばポーズ」」を本気で真剣に見たいです!
【概要】
・子供パート(アニメ映画を実写で再現)+大人パート(10年後のオリジナル展開)
子供パートはアニメ映画を忠実に実写で再現するため、雫はかなりファンキーな少女となり、アニメで感じられる幸福感から遠い独特の映像になっている。
・大人パートでは、大人になった二人が、恋も仕事も上手くいかない様子を淡々と邦画の文芸作品のように描き続けるので
「これはもしやハッピーエンドにならないのでは?」とさえ思わせる。
かと思いきや突如恋のライバルが出現し、ラストは急激な勢いでエンディングまで行くため観た後になぜか満足感がある。
【洋一と映子のやりとり案】
部室の窓辺。将来を不安に感じ、考えていることが口に出てしまう洋一。
映子が社会人になっても上手くやっていけるのか、いや案外パワハラ上司にもひるまず自分のペースでなんとかしてしまうかも。
「でも、自分の将来を不安に思っている俺が、邦キチがピンチの時に守ってあげられるのか。俺が邦キチのそばにいる資格があるのか……?」
すると「西老人の「耳をすませばポーズ」で聞き耳を立てている映子が。驚く洋一。
「耳をすませば、心の声が聞こえてくるのでありまするね~」「邦キチ、もしかして今の聞いてたのか?」「心の声を聞いていただけですよ~」
洋一「「耳をすませば」といえば!」
映子「西老人の「耳をすませばポーズ」でありまするね!」
洋一「何それ!?」
映子「子供パートではアニメ映画のあらすじをなぞるのですが、実写になったことで雫が妙にファンキーな少女になっているのも見所です」
洋一「あるよな…アニメだと違和感ないけど現実の人間がやると不自然になること…!」
映子「大人になった雫は出版社の絵本部門にいるのですが仕事がうまく行かず、上司(音尾琢真)にガンガンに詰められます!」
洋一「嫌なリアリティ! あの原作あのアニメからそういう展開になるのか…?」
映子「耳をすませばといえばあの歌!」
洋一「ベタと言われるかもしれんが、俺も好きなんだよなカントリー・ロード。聖司のヴァイオリン、おじさんたちとの合奏。アニメーションも素晴らしいよな」
映子「実写の聖司はチェロ奏者なのでありまするよ」
洋一「なるほど。それはそれで…」
映子「そして歌はカントリー・ロードではなく翼をくださいなのですよ!」
洋一「もう原型がないじゃん!?」
映子「大人になった雫と聖司が「翼をください」を演奏すると子供の頃の二人も出てきて4人の合奏になるのですよね~」
洋一「いいシーンっぽいけど、曲もシチュエーションにもそもそも親しみががないから微妙だな…」
映子「日本に帰ってきた雫は、怒らせてしまった担当作家(田中圭)に謝罪に行くのですが…そこでいきなり土下座をします!」
洋一「なんか俺のイメージと違い過ぎるな…」
映子「そこで困惑した作家(田中圭)に土下座をやめるように言われて、同席していた後輩社員が引き剝がすのですが、その引き剝がされ方は屈指の名場面でなのです~」
洋一「土下座をする月島雫も引き剝がされる月島雫も、今日まで一度も考えたことはなかったぞ俺は…」
【アピールポイント】
「魔女の宅急便」から始まった「邦キチ!映子さん」。
その節目となる10巻の最後に「耳をすませば」が来るのは綺麗な構成ではないかと思います。
後述の「三大名場面」は最高に「邦キチ」的展開なので、是非服部先生にご覧いただきたいです。
Amazonプライムレンタル他各種配信サイトで容易に鑑賞できます。
【キャラの魅力】
原作の人物が、魅力的な味つけをされている
・杉村というより「よくドラマで見かけるお調子者だけどすごくいい奴な山田裕貴」な杉村(山田裕貴)
・妙に雰囲気が軽い地球屋のおじいさん(近藤正臣)
映画オリジナルの印象的なキャラたち
・普通にかなり怖い上司(音尾琢真)
・異様なほど90年代感のある先輩社員(松本まりか)
・聖司の演奏仲間「サラ」「バッハ」「シューマン」


【大人編 見どころ抜粋】
※時間はAmazonプライム配信に基づく
有休取得を拒否される月島雫 25:20
「三大名場面の一」
おじいさんと雫のタイトル回収未遂シーン 53:00
いきなり「ブラーヴォ!」と叫ぶ月島雫 1:11:20
ワインを一気飲みする月島雫 1:11:50
「三大名場面の二」
現在の雫が聖司の伴奏で歌うシーンに、10年前の二人がオーバーラップする感動的なクライマックスシーン(1:18:00~)
思い出の歌が「カントリー・ロード」から「翼をください」に、聖司の楽器がヴァイオリンからチェロに変わったため
チェロ伴奏で「翼をください」を歌うという「存在しない記憶」になっている
※本映画の子供時代編でも一度演奏されているが「さっき初めて見たもの」の再演なので感動が薄い。
突如発生する恋のライバル 1:22:00
「三大名場面の三」
土下座をする月島雫、力づくで引き剝がされる月島雫の引き剝がされっぷり、本気で困惑していそうな担当作家(田中圭)1:30:00
※イタリアで聖司と会い子供の頃の気持ちを思い出した後に決意をもってするのが「土下座」。スタッフの月島雫観が独特であると思われる。
真のタイトル回収シーン(原作マンガに準ずる) 1:50:45
エンドロール。アニメ映画版エンディングよりもかなり低い土手 1:52:30
※ポスターでは(土手とは違うけども)高いところに二人がいるのも味わい深い

話数単位で選ぶ、2022年TVアニメ10選

といったところで2022年の「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」。
1『シャインポスト』7話 「伊藤紅葉は《戻らない》」
2『サザエさん』8374話「姉さんのイメチェン」
3『Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』5話「DIYって、どこかに・いばしょが・ようやく」
4『ONEPIECE』1015話「麦わらのルフィ 海賊王になる男」
5『明日ちゃんのセーラー服』7話「聴かせてください」
6『ぼっち・ざ・ろっく』3話 「馳せサンズ」
7『異世界おじさん』3話「叔父がいるなら叔母もいるのです、わ」
8『チェンソーマン』8話「銃声」
10『ヤマノススメ Next Summit』7話「クラスメイトと山登り!」
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話数単位で選ぶ、2021年TVアニメ10選
今年は例年になくグソクムシ旋風の吹き荒れる日本国TVアニメ界だった。


といったところで2021年の「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」。
1『名探偵コナン』1028話 「ケーキを愛する女のバラード」
2『サザエさん』8235話「おわれて見たのは」
3『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X』8話「お見合いしてしまった…」
4『Sonny Boy』8話「笑い犬」
5『ワッチャプリマジ!』4話「コンビ解散!?マジ早すぎだよ~」
7『呪術廻戦』21話「呪術甲子園」
8『古見さんは、コミュ障です』4話コミュ10「身体検査です。」
コミュ11「恋です。」9『ミュークルドリーミー』41話「バレンタイン和菓子配っちゃお!」
10『ワールドトリガー』8話「意思」
1『名探偵コナン』1028話 「ケーキを愛する女のバラード」
脚本:浦沢義雄 コンテ:高木啓明 演出:黒田晃一郎 藤野陽介 作画監督:長川薫 tofu 山本道隆
日笠陽子と言えば、個人的印象深いものベストワンは『けいおん!!』のライブ中、ファンのコールで音が聞こえなくなり、歌えなくなってしまったところを豊崎愛生にサポートされたことだ。まさにライブ的なハプニングで、アニメのワンエピソードのようなドラマだった。
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