1.前回までのあらすじ
大好きなマンガ「この世界の片隅に」が、これまた大好きな映画『マイマイ新子と千年の魔法』の監督片渕素直さんが作る! 決まったはいいがなかなか情報が出てこないまま2012年は終わった。そしてアニメスタイルイベントが立ち上がった2013年に。
2.2013年 上半期なかなか動かない。
題字までこうの史代で、大満足としか言えない。 pic.twitter.com/HvElCRK4NU
— an_shida (@an_shida) 2013年3月14日
朝日新聞の連載小説始まった。
— an_shida (@an_shida) 2013年3月14日
宮部さんの文とこうの史代さんの挿画が!
会社で朝日取ってて良かった。毎日読める幸せ。片渕須直監督の作品も楽しみだ。 pic.twitter.com/v4xPiXG4p5
もう3月であるが、なかなか情報は出てこない。*1。
3.監督突然岩手に行く。脱線して「あまちゃん」とのんさんの話。
2016年10月の現状にあるような「クラウドファンディング大成功」「のん(本名:能年玲奈)声優初主演」「試写会満席&大絶賛」などというようなことを全部予想できた人は多分世界に一人もいなかった(試写会満席&大絶賛は予想できていたが、あまちゃんの人が主役やるなんて夢物語すぎてちょっと信じられる状況ではなかった)。
連載の中で急に「あまちゃん」編が始まるのだけど、正直これはちょっとやそっとでは映画はできあがらないぞという気持ちになった。
全体の流れで見るとここに「あまちゃん」の話が出てくるのは必然に見えるのだが、当時はまだまだ道半ばという感じだった。「全く関係ない話に」*2脱線するぐらいまだまだ映画製作は序盤なんだなあと感じていた。
それがここで見たことや、縁が映画を完成させる原動力になるのだから、これもまた面白い。面白いが当事者としては遥か遠い道が見えていて、その終わりは霧のむこうだ。
2013年12月23日 アニメスタイルイベント開催 これは果たして完成するのか
新宿ロフトプラスワンで第一回が開催されている。今のアニスタイベントは阿佐ヶ谷がメインなのでこれまた隔世の感がある。
当時、コラムで語られていたことは、みなさんご存知のとおりの「徹底的に調べて、当時の世界をよみがえらせる」ことだったが、正直自分にはその全貌は見えていなくて、せいぜい「すごく本気で作ってくれている。幸せだ」ぐらいの感覚だった。だからイベントがあんな感じになるとも予想していなかった。
始まる前のほのぼの感。まるで2014年に映画ができると思っているぐらいののんびり具合である。
特別メニューが楠公飯だったら今からでも全力で止めに行きたい。あと五日。もしかすると映画本編よりたのしみなのかも知れない。#アニメスタイル #この世界の片隅に
— an_shida (@an_shida) 2013年12月19
当日。知らないということは幸せでもある。
青葉のポスターとか、こうの先生のまんがカードつきのお花とかでテンション上がってきた。#ロフトプラスワン #アニメスタイル
— an_shida (@an_shida) 2013年12月23日
それでイベントの内容はこんな感じ。
だいたい二時間で、一話くらい進んだ。 #ロフトプラスワン
— an_shida (@an_shida) 2013年12月23日
淡々と書いているが、文字通りイベント丸々やったけれど江波山が海苔が当時の海岸線が服装がという話でほぼ終わってしまい、これは大変なことになってしまったということを覚えている。映画のほんの冒頭のことがまだ調べ終わらない。原作もまだまだいっぱいある。どうするんだという気持ちだった。
「この世界の片隅に」の隅々まで語るイベントだと思っていた自分。
なんともう4つ寝ると片渕監督のイベントか。燦然と輝く予約番号だいたい五十番台が眩しい。原作本は元々持って行くつもりだったけど夕凪も持っていったほうがいいのかな?
— an_shida (@an_shida) 2013年12月19日
話がそちらにすっと移る瞬間はあると思うけど。実は夕凪だけ持っていないので思案中。
当時の自分に電話できるなら「いや夕凪どころか上巻だけでいいよ」と言ってやりたい。当日「この世界」上中下巻、「夕凪」、さらに日常の家事やらの話題が出ると思い念のため 「さんさん録」まで持って行った。空振りもいいところである。
ところでこの日は北條サン役の新谷真弓さんもご来場されていた。
勿論この時点ではキャストは決まってないはず
今日はロフトプラスワンで「この世界の片隅に」トークイベント拝見しました★片渕監督が集められた膨大な資料を紐解きながらのお話、とっても濃密で興味深く三時間超があっという間!登壇されたお三方の雰囲気もほんわかで、楽しませて頂きました♪
— 新谷真弓 (@shintanimayumi) 2013年12月23日
新谷さんにとっても長い長い道だったのだ。
私、広島出身なので「この世界の片隅に」の舞台である呉とか本通とかあいおい橋とか、知ってるキーワードが沢山出てきてそれもワクワクでした♪広島弁の台詞が喋りたくなった笑。
— 新谷真弓 (@shintanimayumi) 2013年12月23日
広島弁の台詞どころか、方言参考として全台詞を吹き込むことになるのも、すごい話だ。
3.どうも思ったよりもできるのに時間がかかりそうだ
この前の片渕監督のイベントでもっとも嬉しかったのは、片渕監督が原作に対して言葉にできないぐらいの密度と気持ちで向かい合っていることが伝わったこと。昔は別のものだったこうの・片渕がずしっとスクラム組んでるのが分かって嬉しかった。ちょっと言葉にできない。#この世界の片隅に
— an_shida (@an_shida) 2013年12月25日
とにかく本気だったのは分かった。でもそれでもまだ「きちんと時代考証するのは大事よね」ぐらいの気持ちだった。やはり自分は冴えん。わかってなかったのである。
イベント当日の自分。
東北生まれの私が東京に出て広島の話を聞きに行く #この世界の片隅に
— an_shida (@an_shida) 2013年12月23日
今振り返ると、まだまだよそのできごととして捉えているのがわかって面白い。今の自分だと広島がすごく身近で愛着があって、こういう書き方をしないと思うのです。
というわけで2014年がやってくる。
続きます。
『この世界の片隅に』と私 動き始めた2014年 - an-shidaの日記